
特例期限が延長へ アパートの買換えに税負担を先送りできます|賃貸経営
「事業用資産の買換え特例」の仕組みと注意点
2026年3月31日が適用期限だった「事業用資産の買換え特例」ですが、今年の税制改正により、さらに3年間の期限延長(2029年3月31日まで)が決定しました。
この特例は、10年以上保有している賃貸アパート等の事業用資産を売却し、新たに特定の賃貸物件等を購入した場合、売却によって生じた利益(譲渡益)の「原則80%(一部60%)」に対する課税を将来に繰り延べられる(先送りできる)制度です。売却時の税負担を一時的に抑え、新たな物件への投資資金を確保できるため、経営の健全化や資産の組み換えをじっくり見極めることができます。
注意したいのは「税金が免除されるわけではない」点です。あくまで、新しく買い換えた物件を将来売却する時まで課税を先送りする仕組みです。また、新しく買い換える物件には、面積や構造、地域の組み合わせに関する細かな要件があります。例えば、売却地域と購入地域の組み合わせによっては繰延割合が60%になるケースもあるため注意が必要です。
近年の法改正では、建物の用途制限が一部厳格化されるなど、実務上のチェックポイントが増えています。「いつかアパート等の組み換えや整理が必要になるかもしれない」という方は、こうした税制の選択肢を把握しておくことで、長期的な経営安定の心強い備えになります。具体的な検討にあたっては、事前に税理士等の専門家へ相談し、最新の要件を確認しましょう。
不動産売買事業部 不動産コンサルタント 早川





