収益を維持する長期修繕計画|建物管理レポート
<目次>
目次[非表示]
- 1.修繕計画で好循環経営へ
- 2.基本的な計画立案
- 3.修繕計画で費用の準備を
- 4.賃貸経営に寄与する計画策定
修繕計画で好循環経営へ
賃貸管理業では物件の価値を維持及び向上させる取り組みが最重要として位置付けられます。維持の具体として特に外装のメンテナンスは必須で、屋根や外壁は建物躯体を保護し、また内見時にはお客様の印象を左右するもので、お客様に選ばれ家賃収入を確保するには、まず外装の長期修繕計画と確実な施工が基本中の基本です。
基本的な計画立案
常に風雨にさらされる外装に対し、建物の機能と美観を維持する長期修繕計画とは、30年程度の期間を対象に、以下の3つの要素を予定するものです。
1. 工事項目 外壁補修工事や屋上防水工事等部位・部材毎の工事項目
2. 修繕周期 修繕項目毎の修繕が必要になるサイクル
3. 工事代 修繕項目毎の仕様(塗装・張替・部分補修等)と工事代
既存のアパート・マンションは建物の劣化の進行状況を専門家が調査・診断し、これを一覧にまとめ概算金額を算出したものが長期修繕計画となります。
尚、修繕周期は使用材料の耐用年数と劣化状況から判断します。この目安は、大規模修繕の周期が12年、鉄部塗装の周期が6年で、塗装や防水の仕様により周期を調整します。
修繕計画で費用の準備を
長期修繕計画は、オーナー様の収益最大化に寄与します。計画に基づき修繕工事を実施することで、事前に費用を準備し、工事の実施で性能と美観を維持し、もって物件の収益性が維持されることで、更に次の工事に向けた準備ができるという賃貸経営上の好循環に繋がります。
また大規模修繕工事の費用に備える上でも計画が必要です。例えば、築10~15年は賃貸経営にとってかじ取りが難しい時期と言われています。減価償却費(現金支払いが無く経費にできる額)をローンの元金返済(現金支払いが有るのに経費にできない額)が上回り、所得税負担が増える事に加え、外装修繕サイクルとも重なっている為です。いつまでに、いくら準備しておけば良いかが分かる長期修繕計画の策定が対策に役立ちます。
しかし、住宅改良開発公社の調査では、賃貸住宅で長期修繕計画を策定しているオーナー様は20%程度に留まり、必要な修繕が行えず資産価値の下落を招く事例が見られます。
賃貸経営に寄与する計画策定
オリバーでは、単なる建物としての長期修繕計画ではなく、賃貸経営に寄与する計画の策定と、これの基盤となる建物定期点検を実施し、収益を生む大事な建物として長期的に管理することでオーナー様の収益最大化をサポートしております。